『ポッピンQ』感想

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異世界に導かれた5人の女子が世界を救うためにダンスするお話。
プリキュアでお馴染みの東映が放つオリジナル劇場長編アニメですが、
えらい前から予告流してたんで、ずっと気になりつつ、
公開直前にはもう予告でお腹一杯になった感が無きにしも…(;・∀・)
でもまぁオリジナル作品ってのと、ダンスで戦う(?)っていうのが面白そうだったので、
それなりに期待してたタイトルです。

『ポッピンQ』公式サイト



可愛いキャラとペールライト調のパステルカラーな色彩、それとPOPなダンスがとても良かったかと思います。
特にダンスシーンでのキャラの3Dモデリングは、さすがプリキュアで取った杵柄、
3Dの硬さを感じさせない見事な出来で、ダンスの振付もカッコ可愛くて、
プリキュアのような可愛さ全振りとはちょっと違う、
元気で明るく楽しく、リズミカルでカッコいい感じもあるような
割とキレのある動きで、非常にイイ感じだったかと思います。

ストーリーの方は若干弱かった気がしますが、全体的には
さほど悪い印象も無いのですけども… ただ…




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※以下ネタバレ満載レビュー
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ただ、どうにも色々噛み合っていないような…
なぜか心に突き刺さってこない印象でした。

何が悪かったのか、理由はすぐには分かりませんでしたが、
なぜそう感じたのか、その理由が気になって仕方なくて…
作品を観ながら、観終わった後も、それについて色々と考えてて、
思ったことなどを書きたいけど、ネタバレになるので、
その辺の考察について、ツイッターではなく、
1年ぶりにブログを書いたわけです。

しかし、さすが東映と言うべきか、
5人のヒロインらが揃いも揃って圧倒的な無乳。(;・∀・)
全員14~5歳くらいの設定みたいですが、
プリキュア譲りの見事な絶壁でした。

確かプリキュアシリーズでは女児向けということで、
胸のふくらみなどのセクシャルな表現はしないという
鉄の掟ゆえの無乳だと聞いてますが、
そういえば本作はどの層向けの作品だったんでしょうかね…?

無乳の系譜を汲んでいるということは、やはり女児向けなのか…?
あるいはそれよりやや上の、ちょうど主人公らと同年代のティーン女子向けなのか…?
加えてファミリー層も視野に入れて、ヲタ受けしそうなけしからん要素は
入れなかったということでしょうか?

しかし、事前のプロモーションからは女児向けというよりヲタ向けな臭いがしてて、
結果、狙いとは裏腹に女児を遠ざけ、ヲタを呼び寄せ、
そして蓋を開けてみればヲタにはやや物足りない内容だったっていう、
そんな感じなんじゃないかな…?(;・∀・)

ぃゃ、物足りないっていうのは胸のことだけじゃなくて…
ぬるい展開とかもね…(;・∀・)
あと、ギャグならまだしもシリアスな場面で
一時的とはいえヒロインBBA化はえげつないなぁーと思うと共に、
誰得なんだよと思わなくも…
その辺もあまりヲタ受けを考えてない証左なのかなと。

まぁ、そんな枝葉末節は大した問題でもございませんが…
本作で私が一番引っ掛かったのは、恐らく、
本作の要であるダンスについてです。

いや、ダンス自体はすごく良かったんですけどね…。

私は割と音楽には乗せられやすい方で、
例えば『マクロス』シリーズのような、歌の力で戦うとか救うとか、
そういった設定や演出にめっぽう弱くて、
割と感動しちゃったり心を動かされちゃったりしてしまうのですが、
ならばダンスでも同様に感銘を受けるんじゃないかと
期待してましたが、なぜかそうはならなかった…。

なぜなのか?

思うに、それは、
なぜ踊るのか、彼女らにとってのダンスは何なのか、
その辺の、作品におけるダンスの位置付けというか、
重要性が伝わって来なくて、あまりノれなかったんじゃないかと思います。

と言うのも、
本作では5人の少女たちが、それぞれ個別の環境で個別の悩みを抱え、
異世界で初めて5人が出会って、一緒に踊ることになって、
ダンスの力で世界を救いつつ、その過程で各人の悩みも乗り越えていく
という流れで…

しかし、その各人の悩みというのが様々で、それぞれ以下のような感じです。

まず主人公の伊純(いすみ)は陸上部で短距離走の記録が出せずに悩んでいる。
ツン女子の蒼は人付き合いを煩わしく思いながらも実は寂しさも感じている。
メガネっ娘の小夏はピアノコンクールから逃げ出してしまった。
武道女子のあさひは本当は女子力を高めたい。
ぼっちの沙紀は唯一ダンスの心得があるが、周囲に馴染めず殻に籠っている。

そんな彼女らが「元の世界に戻るにはダンスしかない」と言われて
仕方なく皆で練習して踊れるようになって、最後には
活き活きと楽しそうに踊ってみせたりはするのですけど、
結局踊るのは手段であって目的では無いわけで、
言ってしまえば別に好きで踊っているわけではないんですよね。

思えば『マクロス』や『けいおん』や『四月は君の嘘』とか『BECK』とか、
音楽系の作品は主人公が心底音楽が好きで、歌うのが好きで、
表現することに喜びや目的を見出しているからこそ、
見ている我々もそこに情熱を感じ、心を動かされるのであって、
言われた通りにやる作業に魂が込められているかというと…
まぁ少なくとも、そこに彼女ら自身の想いというのは
見えてこないのではないか。

そりゃもしかしたら、いや恐らくは、
共に協力して練習していくうちに、ダンスの楽しさを
覚えていったのかもしれないですが、
尺の問題もあってか、そういった演出や描写に乏しく、
作中で描かれるのは、それぞれダンスとは無関係の個々人の問題を
それぞれの形で克服していくといった描写なんですよね。

いや、確かに5人目のコだけは「踊りたい」という欲求があって
それが目的にもなってはいるんですけど、
このコは最後の最後までその本心を隠していて、
それを匂わせるような描写もほとんどなくて、
「あの子は本当は踊りが好きなんだよ」と言った台詞とか、
「私、本当はみんなと踊りたい!」っていう台詞とか、
特に裏付けもなく、言葉で説明してるだけなんですよね。

たとえ全員でなくても、例えば『ちはやふる』や『ラブライブ』のように
主人公がソレをめっちゃ好きで、その楽しさを自ら体現して見せながら、
周りを引っ張っていくような流れならそれも有りかとは思いますが、
本作の場合、牽引役であるべきのダンス大好きっ娘が
一番最後に引っ張り上げてもらうというアベコベな流れ。
話の辻褄を合わせようとした結果、こうなったのも分かりますが、
出来上がったものを見たときに、あまり共感出来なかった…
ということなんだと思います。

それから更に言えば、
敵対するラスボスがダンスを否定していないのも
逆説的にダンスの存在意義を軽くしてしまっています。
「別にダンスで戦う設定じゃなくても良かったんじゃないかなぁ…」
と見ながら思ってしまうし、世界を救うために踊ってる彼女らを見ても、
「かわいいなぁ…」くらいしか思うことが無いんですよね。

まぁかわいいだけでも良いかもしれない。
けど、ドラマチックなシーンでも感動には至らない。
その脚本が促そうとしている感動との温度差が
物足りなさや「なんか違う…」感になったんじゃないかな?

なんか思いっきり続編がありそうな感じでしたが、
続編でも同じようなプロセスでやるんでしょうか?
基本設定を変えるわけには行かないでしょうから、
きっとそうなるんですよね…。
まぁ本作で設定説明やキャラ紹介などの下地が整ったとすれば、
続編ではまた違って見えるのかもしれないですが…。

まぁというわけで、可愛く楽しい雰囲気ではあるけど、
お話としてはあまり盛り上がらなかった気がする
そんな作品でした…(;・∀・)

ダンス自体はとても良かったです。(念押)
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by YosssingLink | 2017-01-04 12:52 | 映画(△) | Trackback | Comments(0)
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