『君の膵臓をたべたい』感想

いつぞやに同名の原作小説も話題になりましたが、
それの映画版の感想です。原作は未読です。

「君の膵臓をたべたい」予告

見ての通りのセンセーショナルなタイトルで、
これで「感動する」とかいう売り文句なものだから、
まぁ、御多分に漏れず私も気になってしまったワケですよ。
でも小説を読むのは面倒だなぁ…気になるけど…
とか思ってるうちに、映画化されたので
そんじゃ観てみようかなとなったわけです。





【※以下ネタバレ&辛口注意】
映画をこれからご覧になる方や、既にご覧になって良い印象を持たれた方は
ご気分を害される恐れがありますので、読まない方が宜しいかと思います。





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「こんな猟奇的なタイトルでどうやって感動出来んの?眉唾だなぁ…」
とか思いつつ、しかし気にはなっていたタイトルでしたが…
いざ実際観てみて、まぁ所々良いところもありましたが、
泣けはしませんでしたね…。
変に疑って掛かったのが良くなかったのかもしれませんけど、
所々萎えさせる要素が散見されたので、それが原因ではないかと。

以下、それらについて語っていこうかと思います。

…その前に、一応良かった点を挙げておきます。

・ヒロイン役のコがめっさ美少女。マジかわいい。
・主人公役の子も端正で好印象。嫌味の無いイケメン。
・部分部分で良い台詞はあった。
・まぁ深く考えなければ良い話…なのかもしれない。

以上です。では改めて、以下、ダメだったところを。

ぁ、一応先に断っておきますと、
例によって思い出しながら書いてるうちに
ヒートアップしてしまって、結果かなり辛辣な
文章になっていますが…
まぁあくまで個人的な感想で、
観ながら思ったことを率直に書いたまでです。
結果かなりのディスですが…
個人の感想ということでご了承ください。


■登場人物が主要から脇役までテンプレ過ぎる

群れるのを嫌い、敢えて孤独を選ぶ主人公、
そんな主人公になぜか積極的に絡んでくるクラスの人気者の美少女ヒロイン、
やたら嫉妬深いヒロインの親友女子とか、
もう漫画やラノベで散々見て来たような安っすいテンプレキャラが続々…

キャラの設定だけでなく、彼らの言動もまた「あるある」の連続で、
屋上での主人公とヒロインの会話シーンで、
屋上に並べて放置された机の上を渡り歩くヒロインとか、
なぜか意味もなく階段を昇りながら語るヒロインとか、
普段は砕けた口調だけど要所でちょっとおどけて
「です」「ます」「しなさい」口調になるヒロインとか、
二人でお泊り旅行に行くことになって
「親に初めて嘘ついちゃった」って言うヒロインとか、
予約したホテルが手違いで同じ部屋に泊まることになったりとか、
彼女がお風呂の中から「〇〇く~ん、〇〇取って~」とか、
教室で主人公とヒロインの関係についてザワついたら
「はいはい、もういいだろ」とかいう委員長とか、
言葉で説明しても伝わりにくいかもだけど、見ればきっと
「ぅゎぁ…ベタベタだぁぁ…」と小っ恥ずかしくなるような
場面の数々で…
終始「ラノベかよ!」「ギャルゲかよ!」とか
思いながら観てましたけど、
んで、後で知ったんですが、コレ原作は『小説家になろう』
いわゆる「なろう系」の出だそうですね…通りで…。


■ヒロインの言動にいまいち共感できない

率直に、ヒロインが主人公に惹かれた理由がよく解りません。
本人は「余命僅かな私に対してでも、普段と変わらず接してくれそうだから。」
というようなことを自ら語っていましたが、釈然としません。
こじつけのような理由ですし、もしかしたらそれは建前で、
本当の理由があるのかもしれませんけど、それは語られて無かったような
気がします。

また、「心配させたくないから」という理由で、
親友の女子には病気のことは最後まで言いませんでしたし、
その上、親友女子が行きたがってたスイーツの店に
親友差し置いて、知り合って間もない主人公と行ったり、
親友に内緒で彼とお泊り旅行に行ったり、
もう完全に親友そっちのけです。何が親友でしょうか?

主人公が「残り少ない貴重な時間を親友と過ごすべきじゃないのか?」
と問いますが、ホントその通りですよ。
一応、彼女はその問いに答えてますが、
なんかその友達とあまり一緒に居たくない言い訳のようにも
聞こえます。本当は嫌いなんじゃないでしょうか?

少し話は逸れますが、その親友の強い勧めで
ヒロインは以前、委員長と付き合ってたと言います。
(その親友が言うから仕方なく…というような口ぶりで。)

だがその男が怒りっぽいとか、性格的な理由で別れたのだとか。
ヒロインに性格悪い男を紹介して無理矢理付き合わせたりするくせに、
その女子は主人公に対しては物凄い辛辣で、
娘にたかる悪い虫を追い払う父親のような態度なのです。
この親友女子の言動もまた不可解な点が見られます。


■ヒロインが何気にビッチ!「私かわいいでしょ」アピールうざ!
不自然なほどに媚び媚びでまるでキャバ嬢

まず、誤解のないように言っておきたいんですけど、
ヒロインを演じた浜辺美波さんは本当に美少女で可愛くて、
その演技も悪かったわけではなく、むしろ良かったと思うんです。
けども、まぁ脚本のせいというか演技プランのせいというか…
前述のベッタベタなノリも手伝って、素直に受け入れられませんでしたね。
これも前述しましたように、認識し合ったばかりの
主人公に対して、なぜかやたらと積極的に迫って来るんですよ。
いくら主人公に素っ気なくされても満面の笑顔で積極的に、
まるでセールスマンのような… そこまでする理由が解りません。

言動が一々あざといというか、
「こいつ絶対自分可愛いっていう自覚あるだろ」って思いながら観てたら、
案の定「クラスで一番かわいいと思うコって誰?」
「え~?私じゃないんだ~?」「スリーサイズくらい教えてあげるのに~」
とか、そんなこと言い出すし、もうあざといどころじゃなかった。

しかもガンガン ボディタッチしまくりで、
いきなりデートにも誘ってくるし、
いきなりお泊り旅行にも誘ってくるし、
まるで王様ゲームのような
幾らでもエロい可能性を秘めた遊びを提案してくるし、
更にはベットにまで誘ってくるし、
自宅に彼を呼んで「今日、両親居ないから」とか、
抱きついてきて「いけないこと、したいな…」とか、
コレを社交的とか天真爛漫とか
もうすぐ死ぬからとか、そういう理由で片付けてよいのでしょうか?

いや、積極的なコがダメとは言いませんがね、
認識し合って日も浅いうちからコレですよ。
90年代ハリウッドB級映画かよ。

しかもこれだけ主人公を煽って弄んでおいて、
堪り兼ねた主人公が遂に押し倒してくると、
「イヤ…!やめて…(涙)」とか急に純情ぶって、
そりゃ無いわー…もう何なのコイツ??
ちょっと可愛いからって…いや超絶可愛いからって
いくらなんでも調子乗り過ぎです。


■衝撃のラスト?!なんと、ヒロインは病死ではなく、
通り魔に殺されてしまう…!

これはね… まぁその意外性というか…
いや、言いたいことは何となく分かるんですが…。
これらの伏線に当たるものとして、
序盤に通り魔のニュースだったり、
「私の一日も君の一日も等価値だよ。
人間誰でも明日には死ぬかもしれないじゃん。」
みたいな台詞とか、そういうのは確かにあったんですが、
だからと言って、この展開はどうなんでしょうね。

入院中のヒロインがどうにか外出許可が取れて、
彼ともう一度旅行に行って、満開の桜を観に行こうって
ワクワクで自宅を出るんですよ。
その描写がどう見てもフラグで、
「この後、トラックに撥ねられたりしてなw まぁ、んなワケ無…」
とか、冗談で思って観てたら、いきなりサクっと刺されちゃって(;・∀・)
通り魔事件の伏線張ってたとは言え、どこの誰とも分からん犯人ですよ。
それが「突然の死!」を演出しているというのかもしれませんが、
膵臓の病気がどうのって話は何だったのか…ってなるじゃないですか。
それならまだ全然健康な彼女が刺されて死んだとかの方が
ドラマチックでしょ。まぁ在り来たりですが。
確かに不治の病ヒロインが通り魔で死ぬパターンは
今まで無かったかもしれないけどさ…
それはやっちゃダメなやつだから
今まで誰もやらなかったんじゃないのかい…?


■ヒロインの日記や手紙があまり効果的でない

ヒロインは「共病文庫」と称した日記を付けていて、
それを主人公が偶然拾って出会いが始まります。
ヒロイン死後にその日記が主人公に渡りますが、
内容は本当にただの日記で、一応、闘病生活とか
主人公と親友女子を仲良くさせるためのちょっとした画策とか、
彼の気を惹きたくてわざと〇〇しちゃった だとか、
そんなことも書かれてますけど、まぁ大体思った通りで、
別段衝撃的なことなどは特に書かれてなくて、
まぁ主人公は読みながら彼女を思い出して泣いたりはしてましたけど、
そりゃまぁ、死んじゃったし、悲しいですよね~って感じです。

また、それとは別に、
ヒロインが親友女子に宛てた手紙が何年も経ってから
図書室の本の中から発見されますが、
これも意味不明で、なして図書室の本に…??
手紙の内容からすると
「残された親友女子と主人公にはいがみ合わず
仲良くなってもらいたいから、主人公に見つけてもらって
親友女子に渡してもらう作戦(意訳)」みたいな理由のようです。
確かに、それに関する伏線も幾つか有りました。
生前、図書委員の主人公の手伝いで本の整理をしながら、
「(多少バラバラな方が)宝探しみたいで楽しいじゃん」的なことを
言ってたり…してましたけど、しかし回りくど過ぎる上に
あまり意義が感じられません。

また、日記と手紙、キーアイテムが分裂してしまっているのも、
話が散漫になってしまっている印象を受けます。


■結局「膵臓たべたい」とは何だったのか…

「ラスト、このタイトルに涙する」と言うからには
額面通りとは違う、もっと別の意味が込められていて、
それが最後に解かってハッとなるんだろうな…
とか思っていたら、
なんと、冒頭でいきなりヒロインが主人公に向かって、
「キミの膵臓が食べたい」とか言い出します。
主人公が「何それ?カニバリズム?」と冗談ぽく訊き返すと、
「自分の体の悪い部分を食べると良くなるっていう話があって…」
と答えます。

∑∑出オチじゃん!!!

しかも前述したように、結局ヒロインの死因は膵臓ではありませんし、
もう何だったのよ?どこで涙するのよ??
タイトルに釣られてノコノコ観に来てしまった後悔の涙でしょうか?

まぁどうやら、
この言葉がいつしか二人の間だけで通じる
愛の言葉のようになっていった…というような
意味だったらしいです。
(後でネットで他の方のレビュー見て知った。)

て言われてもなぁ…どうなのコレ?
美しいんでしょうか?感動的なんでしょうか?
私には解りません…。はぁ膵臓たべたい。かゆい うま。



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【追伸】
結果、酷評になってしまいましたが、
別に冷やかしで観に行ったわけでもなくて、
私だって思いっきり感動して泣きたくて観に行ったんやで…
(でなきゃ金払ってまで観に行ったりしませんし。)
けど上述により泣けませんでしたっていう話です。

最近は映画の感想とかツイッターで済ましてしまう傾向で、
しかし色々言いたいけど、言うとネタバレやお目汚しになるような
場合に限っては、ひっそり過疎ブログに書く流れに。
結果、最近のブログの長文評は酷評ばかりになりがちかな…。
たまには絶賛評も書いた方が良いかな…。

とりあえず思うまま書いてみて、
いざ投稿しようとなったときに、ツイッター等で
「感動しました!号泣です!」みたいなツイートを見たりすると、
「…やっぱりもうちょっとマイルドな言い方にした方が…」
「いや、むしろUPしない方が…」
とか、日寄りたくなってしまいますね…。
私のように心が濁っていなければ、感動できるものなのかなぁ…とか、
しかし、その一方で、こう思ったのは私だけでは無いのでは…という
思いもあり、やはりなるべくは思ったままを言いたいかな。

とかなんとか。



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by YosssingLink | 2017-08-01 00:37 | 映画(△) | Trackback | Comments(0)
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