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『映画 賭ケグルイ』感想(※ネタバレ&酷評注意)

先日『映画 賭ケグルイ』観ました。



原作にはない完全オリジナル脚本で、ドラマ版もバッチリ予習して臨んだのだが、
正直残念な出来だったと言わざるを得ない。
ドラマ版が結構良かったから期待したんだけど、今にして思えば、ドラマ版は
出来が良かったと言っても、上質なキャストを揃えて、ほぼ原作通りに進めた結果、
原作の面白さを損なわずに済んだという事なのかなぁ…

映画は全体的に冗長で設定もキャラもらしくなく、劇中で展開されるゲームの
ルールもゲーム性も展開も浅くて大した駆け引きもトリックもカタルシスも無い。
破滅と隣り合わせの大博打と一発逆転のトリックと常軌を逸した「賭ケグルイ」が
この作品の肝なのに…映画ではそのどれもが欠けていた気がしました。
おかげで作品全体の調子が狂う「欠ケグルイ」です。なんつって。(;・∀・)

映画で良かった点を強いて挙げるなら、オリキャラ「歩火樹絵里」を演じた
福原遥がめっちゃ頑張ったことくらいでしょうか。新境地だったんじゃないかと。
あとはまぁ、ドラマ版もそうでしたけど、清華ちゃんの声が可愛かったとか(;・∀・)

映画版も原作者監修とのことですが、どの程度関わったのか知りませんけど、
とてもそうは思えないほどイマイチだったなぁ…。
原作は好きだし、キャストも申し分無いので、次に期待…と言うか、
次があるといいですけど…。




【※以下ネタバレ&辛口注意】
映画をこれからご覧になる方や、既にご覧になって良い印象を持たれた方は
ご気分を害される恐れがありますので、読まない方が宜しいかと思います。





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と言うワケで…
具体的にどの辺がダメだったのかを細かく語っていきたいと思います。

TVドラマ版はほぼ原作通りで生徒会役員の豆生田楓との対決までで、
映画版はその続きですが、原作には無い設定筋書きとオリジナルの新キャラを
交えたストーリーです。
ドラマ版で描かれたメインキャラ以外は特に繋がりも無いし、
大まかな世界観等も映画冒頭で説明されるので、映画単体でも
観れなくはないです。

ギャンブルの強さで階級が決まる学園で、負けて借金を背負えば家畜堕ち、
その家畜たちを集めて結成された反生徒会組織『ヴィレッジ』が
映画版の主軸になるわけですが、その組織の存在自体が浮いており、
そこから派生する物語も疑問符が尽きません。

まず、真っ先に疑問だったのが、彼らはギャンブルで負けて負債を負った
債務者であり、その借金はどうするのか?と言う事でしたが、
劇中でそのことについては一切触れられません。
負債者の分際で
「我々は生徒会が勝手に決めた制度には従わない!我々は家畜ではない!」
とか言っても、何言ってんだ?って感じです。
その生徒会が取り仕切るギャンブルで儲けようとして失敗して
そうなったんでしょうが。
なんだか新興宗教染みた感じも含めて何かの皮肉なんだろうか?(;・∀・)
また、そんな彼らが学校敷地内の古い建屋でコミュニティ作って集団生活してて、
それもワケが解りません。
なんだかレジスタンスの拠点みたいな演出なのかもですが、
今更ながら学校でしょ?(;・∀・) まぁ色々と常軌を逸してはいますけども。
借金のカタに家も取られてココに住んでますってことなのかな?

それと、ギャンブルを否定する彼らの主張が既に作品自体の否定になっていて
そりゃ噛み合わないのも当然かと思います。
出発点がそんなだからその後の展開も矛盾の連続…
成り立たないものを無理矢理成立させようとして無理矢理な脚本。
何をやってるんだって感じです。
『賭ケグルイ』っていうタイトルで、
こちとら手に汗握るギャンブル勝負が観たいってのに、
それを否定する組織の主張とか進退とかハッキリ言ってどうでもいい話を
時には悲壮感込めて延々やられても…
特に「私たちは家畜じゃない!ダン!ダン!オオッオッオッ…」てのが
多過ぎ長過ぎ。要らん語りも間の取り方も
やるにしても、もっと少なくていい。
その分もっと勝負を充実させてください。

大体、この作品で彼らへの同調を誘うことが意味があるのでしょうか?
と言うか、矛盾してるんですよね。
始めから「家畜から脱したいから勝ちたい」ならまだ解りますけど、
彼らの主張は「ギャンブルだめ絶対。皆平等。」だし、
けどソレってつまり、敗者の責務から逃げてるだけなんですよね。
結局ヴィレッジの存続を賭けてギャンブルせざるを得なくなってるし、
最後は大金稼いで、わーいやったー!って、なんなの?
だから何言っても全然響かないし、そんなのを延々見せられても
付き合いきれない茶番でしかないわけですよ。
こんなのギャンブル狂の夢子じゃなくても付き合ってられませんよ。

また、途中、拉致監禁とか暴動騒ぎ等の展開についても
物事をギャンブルで白黒付けてきた本作らしくありません。

最後の勝負の決着についても、夢子に無理矢理キメ台詞言わせてますけども、
全然賭け狂っていませんし、劇中でも言われてますが、
わざと負ける展開とか、面白いわけありませんよ。

その作中で描かれるゲームについて。
2種類のカードゲームですが、一つ目はまんま「カードじゃんけん」。
これはカイジでもお馴染みですけど、本作でも
物語の一番最初に夢子が芽亜里と対戦したのも
グーチョキパーのカードを出し合うゲームでした。
もう今更ですし、これと言ってゲーム性を高める追加ルールが
あるわけでもありません。詰まらないです。
二つ目のゲームも手札から一斉に出したカードの強弱を競う
これまたじゃんけんのようなもの。
ジョーカーや相殺等のルールが駆け引き要素ではありますけど、
せーので出し合うじゃんけんの延長のようなもので
目新しさに乏しく、これと言って深い読み合いも無く、
村雨のカウンティング能力に対しての攻略も無いので
これまた面白みに欠けます。

本作オリジナルのキャラについて、
まず、ヴィレッジのリーダーであり、かつて会長に勝ったという
村雨天音ですが、設定上とは言え、主張が弱過ぎて全然キャラが立ってません。
悪役でもなく、ボスキャラと言うワケでもなく、
こんなところであの会長に勝ったという貴重な設定を消費してしまって
まさに「設定のムダ遣い」といった印象です。

次に、福原遥演じる歩火樹絵里、
福原さんがめっちゃ頑張ったとは言え、激情と意外性だけで言動は支離滅裂。
なぜにそうなったのかがイマイチ伝わって来ません。
また、彼女のせいで勝負がつまらなくなったのは劇中でも言われている通りです。

最後に、犬八十夢という謎キャラ。要らなかったんじゃないでしょうか…?
バックボーンもよく解りませんし、大した仕事もしていませんし…。

このように、オリキャラにもあまり魅力が無かったのが輪を掛けて残念でしたね。


更に、既存キャラの本作での扱いについて。
まず、鈴井君はいつも通りの感じだったので、まぁ別にいいとして、
主人公の夢子ですが、映画では良く言えばお茶目な描写が多くて愛嬌が増したと
言えそうですが、『賭ケグルイ』たる魔性やしたたかさがほとんど発揮されず、
ドラマ版で十分に描かれたとは言え、せっかくの映画版で
主人公がこの程度でいいのかなぁ…という感じです。
原作やドラマ版でも途中からサブに回ることが多いですけど、
必ず要所で強烈な魔性を発揮して主人公の貫禄を魅せるのが夢子で、
映画版でもそれが無くはないですけど、弱いのです…。
場面設定も弱いし、必然的に役割も弱い。
映画単体でも観れる作りを意識していただろうし、
ならばもっと夢子を立てるシナリオに出来なかったのかなぁ…。
浜辺美波さんは相変わらず超絶美少女でした。

次に、準主役でもある早乙女芽亜里ですが、
なぜか木渡と組ませてしまったことで同格に堕ちてしまって
これまた非常に残念です。
大体、なんでまたここで木渡なんでしょうか?
木渡は原作でもドラマでもカマセのゲス野郎として描かれ、
夢子&芽亜里に負けて原作ではそれ以来出てきてませんけど、
映画ではヴィレッジに居て、なぜか芽亜里と組んで
最終的には夢子らと共に大勝ちして家畜から脱します。
許されるべきではないとんでもないゲス野郎だっただけに
もう二度と見たくなかったんですけど、こんなヤツを
家畜抜けさせて勝者にしてしまって良かったんでしょうか?
しかも寄りにも寄って芽亜里と組ませるなんて…
今までの経緯と芽亜里の性格から言って有り得ないと思うんですが、
それよりも、芽亜里は生徒会にも一目置かれ、
原作では副会長と手を組むほどの切れ者なのに、
木渡とコンビとか、それだけでもうテンション駄々下がりですよ…。
原作のスピンオフで芽亜里が主役の『賭ケグルイ双』では
更にキレッキレの芽亜里が描かれててめっちゃカッコイイし、
めっちゃ面白いんですよ。もう本編を凌ぐほどに。
だから木渡と組む芽亜里なんて見たくなかったなぁ…本当に残念です。

あと『賭ケグルイ双』オススメです。

次に、ドラマでも再現度が非常に高かった松田るかさん演じる皇伊月。
映画版でもキャラを損なうことなく、らしいポジションと役割を演じてて、
まぁ無難に良かったんではないかと。
それと、同じく再現度の高い柳美稀さん演じる生志摩妄も
美化委員として少し出てましたけど、あまり本筋には関係無い役処だったかな。
あと、中村ゆりかさん演じる五十嵐清華はやっぱり声が可愛い。

そんな感じかな。(;・∀・)

まとめると、ギャンブルを否定するヴィレッジという組織は
不適切な題材だったんじゃないかなぁ…と。
その根本の軸が歪んでいるせいで、全てがチグハグだった気がします。
そう言えば『賭ケグルイ双』でも反生徒会組織『善咲会』が主軸だったっけか。
確か善咲会の理念も似たようなものだったような気がするけど…
いや、似て非なるものかな?(;・∀・) その辺はあんまし憶えてないや。
結局、双でも善咲会の刺客とギャンブルしまくってるしな。
まぁ対抗組織を描くにしても、本作は色々とダメダメだった。

原作キャラのキャスティングは概ね良好なので、
実写版の展開も続けてほしいし、続編もあればいいですけど、
次はもうちょいマシなのを期待します。


ぁ、それと、どうでもいい話ですが、
劇中のヴィレッジの拠点のロケ地が『カメ止め』ですっかりお馴染みの
例の浄水場でしたね。(;・∀・) もうアレ出てくると例のプールかってくらい
気になってしまうのでやめてください…別にいいですけど。

以上です。(;・∀・)


by YosssingLink | 2019-05-05 04:36 | 映画(×) | Trackback | Comments(0)
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