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『墨攻』


「10万の敵にたったひとりで挑む」
「それはかつてない智略に富んだ戦い」

などのコピーに釣られて観てきましたw。

紀元前370年頃の戦乱の中国、陥落寸前の梁城に現れた一人の男、革離。
抵抗を諦め、降伏を考えていた梁の王と民に、
「戦って敵の侵略を退け、勝ち取った自由にこそ価値がある」と鼓舞し、
兵も民も総動員しての篭城戦を開始する…



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コレは日本、中国、韓国、香港の合作だそうですが…、
原作は日本の同名コミック(の、更に原作は同名小説)だとか…初耳。
まぁ、『ビッグコミック』は読んでませんでしたし…中国の歴史モノとか
そんなに興味も無かったので(汗)。。。

で、中国の歴史には疎いワタクシですけど、コレはなかなか面白かったです。
「三国志とかの方がもっと面白い!」とか、誰かに言われそうだなぁ…(汗)。
いやまぁ、三国志とかは置いといて…(汗)。

話はイキナリピンチの梁城から始まります。
なんか、『英雄』のときもそうでしたけど、最初にそこまでのイキサツというか
背景などがテロップで出て…ってのは、この手のアレの定番ですかね。
まぁ、前置きがやたら長くなってもアレなので、いいと思いますが(笑)。

で、「墨家」に援軍を要請したはずなのに、やってきたのは
一人の墨者(墨家の思想を説く人ね)、革離(かくり)。
直後にやってきた敵の軍勢(既に梁の使者が降伏を告げていた)…
その大将に
「半歩でも近づけば容赦しない!」と、矢を放つ革離。
なんだか威嚇とも挑発とも取れますが…(汗)、
怯んだ敵将は軍団諸共一時撤退。
梁の民衆は大喜び…で、いいのか(汗)…?
なんて、ちょっと思いましたけど…、
次は大軍で押し寄せる、と、革離は防衛戦略を指揮します。

やがて敵の軍勢が…
最近の映画のこういうシーンの描写は、『どろろ』の戦乱シーンもそうでしたけど、
CGで有り得ないほどの数の兵隊を俯瞰で撮ったり…ってのが、よくありますが、
本作では…まぁ、私が気付かなかっただけかもですが、
CGじゃなく、全てエキストラ、だったみたいです。
CGは、まぁCGって判ってても
「ぅわー、すげぇ大軍…当時こんなに人間居たのか…(汗)?」
ってカンジ(?)で、見てて面白いですけど、
…今作のよーに全てエキストラってのも、まぁ、インパクトは比較的劣るかも
ですが、よくこんだけヒトと衣装を準備したもんだ…とか
なんだかそんな風に思ってしまいましたw。

まぁ、なんだか余談ばかりですが…(汗)

で、前半~中盤あたりまで、戦の描写が続きますが…
後半、話の展開が変わってきます。
墨家の思想、「非攻」「兼愛」を掲げ、完璧な理想を目指す革離ですが、
人間の業、矛盾、戦の虚しさなど、理想では解決できない現実に直面し
思い悩んだり…。
劇中でも、革離に教えを請う梁の皇子に「完璧などないのです。」
という台詞があり、ソレが後々の展開を暗示しているカンジでした。

まぁ、かつてのハリウッドの戦争モノとかだと、勧善懲悪というか、
敵に勝利してハッピーエンドだったりですけど…
で、まぁ、この手の東洋の思想が絡んだアレとかだと、こういう方が
定番なのかもですけど、最終的になんだか切ない終わり方をします。
まぁ、先ほどもちょっと触れましたけど、戦の虚しさというか、
そういうのを描いてるんでしょうか。
『英雄』(引用しまくり)も、最後はなんだか切ないというか…
言い方はアレですが、煮え切らない終わり方と言うか…
最後に後日談のよーなテロップが入って終わるのも同じだったりw。

ま。いろいろ言いましたが、いろいろ考えさせられるし、面白い作品でしたよ。

ぁ。ただ、ひとつアレだったのが、
クライマックスで、革離が「私の援軍です」っていうくだりがあるんですけど…、
その援軍の狼煙的な、あのアレが…なんか、
「ぇ。ソレ、一人で?!しかも素手で?!掘っ…(汗)?!」
っていうカンジで…重要なファクターなのに、なんだかトホホ感が…(汗)
あの部分がちゃんと出来てたら、もっと良かったかと。。。
by YosssingLink | 2007-02-11 01:50 | 映画(○)
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